ここ数年、様々な分野でマッチングサービスの需要が高まっています。
求人、不動産、ビジネス、そして恋愛等において、様々な相手と短期間でマッチングできるサービスは、重要な社会基盤としての地位を確立しつつあります。
しかしながら、実際にマッチングサービスを始める際には、開発費用が問題となります。
実際に見積もりを取ってみたら、想定していた額よりはるかに大きな見積もりが出てきた、という例も少なくありません。
今日はそのような『マッチングサービスの開発費用』でお悩みの方のために、安く開発する手段について考察します。
WordPressを使って開発
WordPressは、世界で一番利用されているCMSです。
もともとはブログシステムとして開発されたWordpressですが、オープンソースであることや、プラグインの開発が盛んであることも相まって、現在では掲示板や予約システム、更にはマッチングサービスでも利用されることがあります。
WordPressでマッチングサービスを作るメリット
WordPressで作る場合、確かに『低コストでの開発』を行うことが可能です。
データベースやユーザー登録・カスタムフィールド等の機能があらかじめ備わっているため、それらを利用して開発を行うことができます。
特に『掲載型のマッチングサービス』とは相性が良いと言えます。
掲載に必要な問い合わせフォームや、SNS連携等もプラグインで行えるため、このあたりの開発費用は低コストで済ませることが可能です。
WordPressでマッチングサービスを作るデメリット
一見大変便利なWordpressですが、『中規模・大規模サービスには向かない』というデメリットがあります。
たくさんの人が使うサービスでは、同時に複数の人が操作したとしても不正な処理が行われないよう『原子性』の担保に注意が払われています。
しかしながら、Wordpressではそのような『同時に複数の人が操作する』といった処理は想定されていないため、サービスが人気になるほど多くの不具合が出てしまうかもしれません。
またセキュリティの問題や、高付加に耐えられるか、といった問題も出てきます。よって中規模・大規模なマッチングサービスにWordpressは向かないと言えるでしょう。
なお更に詳しい解説を下記記事で行っていますので、Wordpressでの構築を検討される方は是非お読みください。
ノーコード、ローコードを使って開発
もう一つの選択肢は『ノーコード・ローコード』を使って開発する手法です。
ノーコード・ローコード開発とは、『コードを書かずに、あらかじめ用意したシステムを組み合わせる事により、ソフトウェアを作成する』開発方法であり、近年多くのツールがリリースされています。
ノーコード、ローコード開発のメリット
前述した通り、あらかじめ用意されたシステムを組み合わせるため、開発コスト・期間を低く抑えることができます。
更に、その組み合わせる作業を行う人はプログラマでなくとも構わないため、ある程度のセンスが有る人であれば、経営者本人や、デザイナーが組み立てることも可能と言えます。
また多少の内容変更・仕様変更であれば、開発時と同じく簡単な操作で行うことができるため、ここでもコストを削減できます。
ノーコード、ローコード開発のデメリット
ノーコード、ローコード開発では、基本的に『用意された物』しか実装することができません。
用意されていない機能を実装するには、スクラッチと同じかそれ以上の手間がかかることになります。
また、エラーや予期しない動作をした際に原因がつかみにくい、というデメリットもあります。
多くのノーコード・ローコードツールではサーバログやエラーログ等が開示されません。また各パーツのソースコードや設計も開示されていないため、どこが原因でそのような動作が起きたのか、把握に時間がかかることもあります。
更に、ノーコード・ローコードシステム本体に起因するバグだった場合は、サービス本体に修正がかかるまで解決できないこともあります。
こちらも下記記事で詳しく取り扱っておりますので、ぜひご確認ください。
パッケージを使った開発
次にご紹介するのは『パッケージを使った開発』方法です。
マッチングサービスには数々の形態がありますが、情報掲載・コンタクト・マッチング・コミュニケーション・契約等、おおよそ必要なものは決まっています。
その各機能を揃えたパッケージを利用し、開発を行う手法です。
パッケージ開発のメリット
パッケージ開発では、あらかじめ組んだパッケージを用いるため、スクラッチ開発に比べて、開発コスト・開発期間を短縮することができます。
更にノーコード・ローコードのように用意されたものしか使えないこともありません。パッケージにもよりますが、おおよその場合、新たな機能の追加・カスタマイズを施すことができます。
そして各パッケージは他のマッチングサービスでも利用されているため、バグや不具合が起こりにくい、といったメリットもあります。
どういったサービスでも、実際のリリース後に不具合は見つかるものですが、他のサービスで利用された実績を持つパッケージであれば、そのあたりもクリアされていることでしょう。
TodoONadaのマッチングサービス開発パッケージ、『マッチングワン』もご検討ください。
パッケージ開発のデメリット
パッケージ開発のデメリットはさほど多くありません。
強いて言えばWordPress・ノーコードローコード開発よりもコストはかかります。
しかしそれもミニマムな規模における話であり、カスタマイズや機能追加等を行った場合、パッケージ開発と変わらないぐらいのコストがかかることもあります。
よって中規模のマッチングサービスを開発する場合、パッケージ開発が一番コストと成果物のバランスが良くなります。
フルスクラッチで0から開発
上記のどれにも当てはまらない、0から作る開発のことを『スクラッチ開発』と呼びます。
もちろん細かな箇所では、既存のものを取り入れることもありますが、基本設計や各機能はすべて0から設計を行い、構築していく形になります。
フルスクラッチ開発のメリット
スクラッチ開発のメリットは、何と言っても自由度の高さです。
どこにどのパーツを配置するかはもちろん、どういった情報を取り扱いたいのか、画面遷移はどのように行い、どういう見せ方をするのか、それらすべてにおいて自由に決定することができます。
そしてこれらの調整はリリース後も可能です。
各種利用データから、ユーザーが離脱したり戸惑ったりしている箇所を特定したならば、その部分を改善することで利用継続率を向上させることができます。
更にマッチングサービスであれば、マッチング相手の表示アルゴリズムや、オススメのマッチング相手の表示パターンを日々調整していかなければなりません。
そのような調整も、スクラッチ開発であれば思いのまま調整ができるでしょう。これはサービスの質を向上させるにあたって大きなメリットです。
フルスクラッチ開発のデメリット
そのような力強いスクラッチ開発ですが、万能ではありません。
スクラッチ開発はとにかく『コストと時間がかかる』のです。
すべてを0から作る場合、開発に多くの人員を割く必要があります。それも誰でも良い訳ではなく、プロジェクトマネージャーやバックエンドエンジニア・フロントエンジニア等、専門知識をもったエンジニアが多数必要です。
そしてその開発も、ただ時間を掛ければ出来るものではなく『設計にミスはないか』『その仕様で問題が無いか』何より『サービスとして高い質を提供できるか』、といった検証を何度も行いつつ、開発を進める必要があります。
現在、これらのエンジニアを獲得する競争が激しくなっており、人件費は高くなる一方です。
よってスクラッチで開発するのであれば、それ相応のコストと時間を覚悟しなければなりません。
補助金を利用した開発も視野に
最後に『マッチングサービス開発に使える補助金』についてもご紹介したいと思います。
補助金の種類にもよりますが、『Wordpress』『ノーコード・ローコード』『パッケージ』『フルスクラッチ』いずれの開発手法でも使える補助金が存在します。
よってマッチングサービスを開発するのであれば、必ず『使える補助金が無いか』という点を確かめて見ましょう。
ひょっとしたら通常の1/3の費用で開発ができるかもしれませんし、その分機能を拡充したり、宣伝費にコストを割くことが出来るかもしれません。
マッチングサービスで使える補助金については、下記記事に詳しく掲載しています。
本件については是非こちらもご確認ください。
https://todoonada.co.jp/?p=14630
マッチングサービスを運営するには?
『マッチングサービス』は、今大変需要が高まり、急成長している分野です。
ただし、その運営は決して簡単ではありません。
TodoONadaでは、マッチングサービスを低コストに始める方法や、サービスで決めないといけないこと・運用方法等について本ブログでご紹介しています。
各記事をご拝読いただければ幸いです。
また本記事でご紹介した内容を含め、各形態でのマッチングサービスを低コストで開発したいなら『マッチングワン』がおすすめです。
『マッチングサービスを開発したいけれど、あまりコストは掛けられない』『必要な機能をしっかり揃えたい』という方におすすめなパッケージとなりますので、ぜひ一度ご相談ください。